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古細菌という呼称は6界説を提唱した

カール・ウーズらが名づけたアーキバクテリア (Archaebacteria[4]) の翻訳である。Archaebacteria自体は、メタン菌が太古の地球大気の主要構成成分と考えられていた二酸化炭素と水素の混合気体を基質として生育するため、Archae(ギリシア語:αρχαία/太古・始原) + Bacteria(細菌)と名づけられたことに由来する。

しかし1980年代に入ると、古細菌が真正細菌よりもむしろ真核生物に近いことが明らかになり、それ程広くは使われなかったが後生細菌 (Metabacteria[5]; メタバクテリア) という用語が提唱された。

1990年になると6界説の提唱者であるウーズが3ドメイン説を発表した。この際、これまでArchaebacteriaと呼ばれてきた生物群に対して、Archaea[6]という名称が与えられ、細菌と区別するためにbacteriaが外された。以後英語圏ではArchaeaが定着した。日本でもこれに対応して細菌が外され、始原菌という和名が提唱された。

しかしながら始原菌という用語はそれ程定着しなかった。現在、最も一般に使用されるのは古細菌という呼び名で、英語読みに近いアーキア(アーケア)も広く使用される。一部の研究者の間では始原菌、後生細菌、アルケアといった呼び方もされる。古い文献の中にはMendosicutes(メンドシクテス)や古バクテリア類といった表現もみられる。なお、中国語でも当初は古細菌と呼ばれていたが、「Domain Archaea」に対して「古菌域」という漢字名が提唱されている。

また、古細菌の下位タクソンであるユリアーキオータ、クレンアーキオータはそれぞれ、ユーリ古細菌、クレン古細菌と訳されることがある。

古細菌発見の歴史は真正細菌発見の歴史に並行している。今日知られているような枠組みが完成する以前は、高度好塩菌、メタン菌、好熱菌それぞれ別々の枠組みで研究が進められていた。古細菌という枠組みができたのは1977年以降である。

1676年、アントニ・ファン・レーウェンフックが細菌を発見して以来、徐々に細菌の研究が進んでいた。1868年には微生物の働きによりメタンが発生することを初めて確認し、1880年代には高度好塩菌の研究が始まった。これ以前にも沼などからメタンが発生することや塩田が赤く染まることは知られていたが、微生物によるものとは考えられていなかった。

20世紀に入ると、1922年に高度好塩菌が発見され、Pseudomonas salinaria(後のHalobacterium salinarum)と名づけられた。翌年Serattiaに移され、その後もPseudomonasに戻されるなど分類は混乱した。1974年にようやくハロバクテリウム科にまとめられた。一方、メタン菌は存在することは分かっていたものの、酸素を極端に嫌う生物であり、1936年にやっと培養に成功し、1947年にはMethanobacterium formicicumとMethanosarcina barkeriが分離された。
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既に1930年頃には原核生物と真核生物の違いが認識されており、原核生物帝(1937年)次いで五界説モネラ界(1956年)が提唱された。高度好塩菌とメタン菌には明らかに核がなく、以後モネラ界の枠組みに含まれることとなった。

一方、好熱性の古細菌[1 2]は少し遅れ、1970年に炭鉱のボタ山から好熱好酸菌Thermoplasma acidophilumが発見された。この生物は細胞壁を欠くことからマイコプラズマの仲間とされた。1972年にはイエローストーン国立公園より好熱好酸菌Sulfolobus acidocaldariusが発見され、1980年代には100°Cを越える環境でも生育できるものが相次いで発見されていった。これらは別々に少し変わった生物だとして知られているに過ぎなかった。当時、メタン菌、高度好塩菌、Thermoplasma、Sulfolobusはそれぞれ別々の門に分類されていた。

しかしながら、1960年代から80年代にかけて徐々に他の生物とは異なることが明らかとなってきた。今日知られている古細菌の特徴の一つであるエーテル型脂質は1962年に高度好塩菌より発見され、1972年には好熱菌の一部も、やはり同じ脂質を持つことが判明した。ペプチドグリカン細胞壁を持たないことも明らかとなってきた。

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2009年06月01日 10:16に投稿されたエントリーのページです。

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